スズキコージズキン展の記事のあとには、スズキさんの絵本をいくつか紹介しようと思っていたのですが、夏休み中はなかなかPCの前に座れず記事の更新が滞っておりました・・・。
今日は終戦記念日。湾岸戦争が起きた時にスズキさんが描いたというこの絵本を平和への願いをこめて、紹介します。
(ほるぷ出版1991年刊の再刊)
騎兵が獲物を「モジモジモジ」と追っかけると、反対側からも敵が獲物を追いかけ「ジモジモジモ」とやって来ます。2本の槍が同時に獲物を倒し「サルビ」「ビルサ」とそれぞれ自分の獲物だと主張するのですが、埒が明かず撤退。2人がそれぞれの王に「ズナカサルビビレモジ」「ジモレビビルサカナズ」と報告したことから、獲物を巡って2軍の壮烈な戦いが始まり・・・・。
小さな争いが大きな争いになり、結果は・・・。争うことのばかばかしさをエネルギッシュな絵で表現されています。絵も強烈なのですが、ことばもまた強烈です。絵本からサルビルサ語とでもいうのか、意味不明のカタカナが、勢いよく飛び出してきます(普通の文は一切なし)。そして、このサルビルサ語はお気づきかと思いますが、2軍の間で回文となっているのです。これが言葉遊びが大好きな子供にはとてもウケルんですよね。最初は子どもには戦争を描いた絵本とイメージするところまでは行かないと思うのですが、この絵本を繰り返し読んで「サルビ!」「ビルサ!」と遊んでいるうちに、子どもにもスズキさんからのメッセージが届いていくのではないかと思うのです・・・。
ところで、このところ戦争を描いたドラマやドキュメンタリー番組が放送されていたので、いくつかを見ました。中でも衝撃を受けたのが、NHKスペシャル「鬼太郎が見た玉砕 ~水木しげるの戦争~」です。(番組HPへ。)士気高揚のため日本軍(つまり味方)によって自決させられたり、玉砕されたり・・・、なんて理不尽な死に方を多くの兵士がさせられていたのかと愕然としました。いったん戦争になってしまえば、NOとは言えず味方にも追い込まれてしまう怖さを改めて感じました(国内における非国民ということばも怖いです)。理不尽な死に方をし、戦後62年経っても遺骨さえ収集されることもなく眠っておられる多くの方々を思うとやりきれない思いがします・・・。戦争はイヤです。NO WAR!
今までに紹介した戦争を伝える・平和を考える絵本のカテゴリーはこちら。よかったらご覧になってください。
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