もうご存知の方も多いと思いますが、童話作家・寺村輝夫さんが21日にお亡くなりなりました(享年77歳)・・・。寺村さんといえば、『ぼくは王さま』や『おしゃべりなたまごやき』が有名ですが、わたしが寺村さんの作品で一番親しんだのは、『まいごになったぞう』です。
ゾウの赤ちゃんが迷子になります。キリンやかばが心配しても、赤ちゃんは「あばば、うぶー」。赤ちゃんを食べようとしていたワニやライオンも赤ちゃんの「あばば、うぶー」で赤ちゃんがかわいくなって面倒をみてしまいます。やがて、赤ちゃんは眠ったままゴロンゴロンと転がって行ってしまい・・・・。
全く恐れることも疑うことを知らない純粋な赤ちゃんゾウの気持ちに応えるオトナたち。読んでいてとても気持ちがいいんですよね。信じる気持ちと愛する気持ち。育児に疲れているときでも読むととても穏やかな気持ちになると思います。
赤ちゃんゾウはもちろん、ワニまでもがとてもかわいくて、読んでいるうちに顔がほころんでしまうのです。村上勉さんがこんなかわいい絵を描くなんて意外でしたが、ページの使い方というか構図などさすがで、かわいいだけの絵本ではありません。
この絵本が童話館の配本でうちにやってきたのは、長男が2歳の終わりのころ。息子たちが小さい頃にはどのくらい読んだことやら・・・。昨日もテレビでゾウの赤ちゃんの映像を見ながら、次男(小5)が漏らした言葉が「あばば、うぶー」でした。テレビのゾウの赤ちゃんと、この絵本のゾウの赤ちゃんが重なったんでしょうね。わたしもテレビを見ながら、この絵本を思い浮かべていました・・・。
寺村さん、素敵なお話をありがとうございました。ご冥福をお祈りします・・・。
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