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2007年3月 7日 (水)

『はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー』

石井桃子氏がこの3月10日で満100歳を迎えられるのに際して書店などでイベントが催されています。我が家で息子たちが一番楽しんだ石井氏の絵本といえば、『うさこちゃん』シリーズをのぞけば、この『はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー』だと思います。この冬はあまりに暖かい日が続き、紹介しそびれていたのですが、今日はこの冬一番の積雪のところもあるとか。日本中冷蔵庫状態、今日は雪国では除雪車が活躍していることでしょう。

はたらきもののじょせつしゃけいてぃー Book はたらきもののじょせつしゃけいてぃー

著者:ばーじにあ・りー・ばーとん,いしい ももこ
販売元:福音館書店
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(世界傑作絵本シリーズ・アメリカの絵本)

(読み聞かせの目安 読んであげるなら:4歳から 自分で読むなら:小学校初級向き)

Katy and the Big Snow Book Katy and the Big Snow

著者:Virginia Lee Burton
販売元:Frances Lincoln Publishers
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(こちらの洋書では一部中身を閲覧することができるので、併せて紹介しておきます。)

けいてぃーじぇおぽりすという町の道路管理部で働いている赤い立派なトラクター。夏の間はブルドーザーをつけて道を直します。冬になると、けいてぃーはブルドーザーをはずして除雪機をつけます。けいてぃーは大きくて、力が強いので、少しの雪では出動しません。

ある朝、雨から雪に変わり、雪は休むことなく降り続け、いよいよけいてぃーの出動です!雪は2階の窓のところまで積もり、やっと止みました。町中の機能が麻痺して、誰も動けない間、ただひとり、けいてぃーは動いていました。みんながけいてぃーに道を付けてくれるように頼みます。「よろしい。わたしについていらっしゃい」と引き受けたけいてぃーが黙々と働いたおかげで、町の機能は回復。警察の車も、郵便を配達する車も、救急車も消防車も、働くことが出来たのです・・・。

あらすじで書いてしまうとそっけないのですが、声に出して読むと繰り返しのフレーズも言葉の響きも実に心地よく、息子たちが4,5歳頃のお気に入りの絵本でした。じぇおぽりすの町の地図がページいっぱいに描いてあったり、メインの絵の枠にけいてぃーの説明が絵で細かく描かれていたり(↑にリンクさせている洋書の中身閲覧でご覧ください)、字が読めない子どもにも眺めているだけで楽しめる工夫がいっぱいです。

また、赤い除雪車が「ちゃっ!ちゃっ!ちゃっ!」と一面の雪の中を黙々と働いていくにつれ、町が復活していく様子は実に巧みに描かれています。子供には絵が動いて見えるのではないかと思います。けいてぃーの働きに、わくわくしながら、自分もけいてぃーになったような気持ちで、息子たちは絵本を読んでいたのではないかと思うのです。先ほど息子たちに「君たち、小さい時この絵本題好きだったよね?」と聞くと、長男(中2)はちょっと照れ笑い、次男(小5)は「今でも大好きだよ~」って。

改めて読み直してみると、子供を引き込む力のあるすごい絵本だなあと思います。加えて、知らず知らずのうちに息子たちは、働くことや誰かの役に立つ喜び、途中で投げ出さないことなどを、この絵本から学んでいたのではないかと思います。

でも、バートンの絵本としては、『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』や『ちいさいおうち』ほど読まれてないようなのが、残念です。この『・・・けいてぃー』もぜひ読んでみてください。(今回久々に絵本を出してみて気付いたのですが、『・・・けいてぃー』の中表紙にはバートンのほかの作品の主人公が登場しています! 全部わかればバートン通(笑)?)

それにしても、100歳でなお現役の石井桃子氏には、感服いたします。石井氏が関わった絵本を全く読んだことがない日本のこどもなんて、まずいないのではないでしょうか。なんて素敵なお仕事をされてきたのでしょう。どうぞこれからもお元気でご活躍くださいますように・・・。

追記:石井桃子氏の100歳を記念しての出版社のサイトも紹介しておきます。福音館書店はこちら。岩波書店はこちら

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コメント

めーべるさん、おはようございます!

>働くこと、しかも人のために働くことの喜びや、途中で投げ出さないことなど…

息子に読ませるの、今からでも遅くないかしら…(笑)
残念ながら、小さいときに読み聞かせしていなかったので…(^^;)ゞ

それにしても、100歳で今なおのご活躍素晴らしいですね。

「ボチッ!」目指せベストテン復帰!!

投稿: はっぴぃマザー | 2007年3月 8日 (木) 09時34分

はっぴぃマザーさん、こんにちは。
いつも応援ありがとうございます!

昨日はあわてて書いたので、ちょっと書き直しました。

息子たちはただただ楽しくて読んでいただけだと思うのですが、大きくなった今なら作者がいいたかったこともわかっているんじゃないかなあと・・・。
でも、読みきかせが全てではないですもの、息子さんはほかの事からいろんなことを学んでいらっしゃると思います。

この絵本、未来のお孫さんへの読みきかせ用リストにいれておくといいんじゃないでしょうか(^_-)-☆

投稿: めーべる | 2007年3月 8日 (木) 12時55分

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