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2006年5月 1日 (月)

『ぞうくんのさんぽ』

風薫る5月になりました。今日はちょっと暑いほどでしたが、5月は散歩によい季節ですね。さんぽの絵本といえば、やっぱりコレでしょう(^^) 

ぞうくんのさんぽ Book ぞうくんのさんぽ

著者:なかの ひろたか,なかの まさたか
販売元:福音館書店
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きょうはいいてんき。ぞうくんはごきげん。どれどれさんぽにでかけよう。」と、ぞう君が出かけるとかばくんに出会います。ぞうくんに散歩に誘われたかばくんは、背中に乗せてくれるなら行ってもいいと応じます。ぞうくんはかばくんを背中に乗せて歩き始めると、今度はわにくんに出会います。さらにかばくんの上にわにくんが乗って(表紙の絵のように)、散歩が続きます。次に出会ったのが、かめくん。かめくんも乗せてほしいといいます。かめくんを乗せて、再びぞうくんが歩き始めると・・・・・。

1968年に「こどものとも」として発行され、こどものとも傑作集として出版されたのが1977年。手元にある2004年発行のものでなんと、第80刷です。

デフォルメされた愛嬌のある、ぞうくん、かばくん、わにくん、かめくんの絵と子どもが大好きな繰り返しのある話に、楽しいラスト。うちの息子たちも小さい時大好きな絵本でしたが、幼稚園などの読み聞かせでも大人気の絵本でした。ぞうくんたちの目がいいんですよね。小さなまん丸の目ですが、実に表情豊か。「目は口ほどにものを言い」というように、目を見ていると、ぞうくん、かばくん、わにくん、かめくん、それぞれのの気持ちが伝わってきます。文字が活字でなく、作者なかのひろたかさんの実兄なかのまさたかさんのレタリングされた手書き文字というのも、この絵本に温かみを出していると思います。

2002年の秋、なかのひろたかさんの講演会を聴く機会がありました。(『ぞうくんのさんぽ』の第二作目『ぞうくんのあめふりさんぽ』が出てからは、原画展とともにあちこちで講演されるようになったようですが、その当時めったに講演会をされることはなく、約40年の絵本作家生活で4回目だということでした。)デビュー作は19歳のとき福音館書店に持ち込んだ『ちょうちんあんこう』で自分ではとても気に入っている作品(絶版)だけど、ロングセラー『ぞうくんのさんぽ』は2作目だそうです。

「絵本を作る鉄則は、最初に一つうそをつけ、二つ目はつくなということ。二つ以上うウソをつくと話が何でもありとなってしまい、話が面白くなくなる。(魔法使いを登場させるとなんでもありで作者としては簡単だけれど。)最初に一つウソをつき、そのウソの中で絵本の話を考えているときが一番楽しい。」というようなことを話されていました。この『ぞうくんのさんぽ』で言えば、ウソはぞうくんの上にかばくんが最初に乗るということでしょうか。こういう視点から絵本を読んでみるのもまた面白いですね。

この春、こどものとも4月号してシリーズ3作目『ぞうくんのおおかぜさんぽ』も出版されました。このシリーズ2作目・3作目についてもまた書きたいと思います。

ところで、なかのさんのデビュー作『ちょうちんあんこう』、読んでみたいと思いませんか? たこのおじさんからお月様というかくれんぼの上手なおじさんがいると聞いたちょうちんあんこうが月に会いに行くお話しだそうです。復刊ドットコムで投票が100票になったら、出版社と復刊の交渉が始まります。ただいまわずかに13票。よかったら、ご協力ください。 

追記:こどものとも50周年記念ブログに、なかのひろたかさんのインタビュー記事”『ぞうくんのさんぽ』が生まれた日”を見つけました。リンク張っておきます。

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コメント

ひとつウソをつく、ですかぁ。なるほどなるほど。
つきすぎるのも良くない、というのも頷けますね^^面白い。

絵が、とてもかわいいですよね。
いつも思うのですが、微妙な色合いが素敵で何だか好きなんです♪
また読みたくなりました^^

投稿: 新歌 | 2006年5月 2日 (火) 11時44分

新歌さん、こんにちは。
一つ目のウソは、フィクションの中にうまく引っ張り込むために必要なウソだそうです。
このウソがうまく乗れるものかどうかが、お話が面白くなるかどうかのポイントになるようです。

この絵本の動物の顔かたちや色使い、わたしも好きです。

久々に読み返してみると、新たな発見があるかも(^^)

投稿: めーべる | 2006年5月 2日 (火) 17時37分

この絵本はまだ読んだことがないので、ぜひ探してみます。
絵本を作る時の鉄則…とても興味深いです。
ひとつだけの嘘から、大きく話を膨らませるのはOKだけど、何度も嘘を重ねると嘘っぽくなってリアリティーが感じられないってことね。。。。
なるほど~。

投稿: 京女。 | 2006年5月 3日 (水) 09時05分

私は、夜子供をねかすときに本を読んで、あとお話もするのですが、10回もやるとだんだんねた切れになります。

絵本作家という人たちはすごいなと思いますね。

こちらもリンク張っておきました。

投票もしときますね。

投稿: タツ | 2006年5月 3日 (水) 15時17分

>京女。さんへ
絵本作家ご自身の話を聞くのはなかなか面白いです。
こちらは田舎なので、めったにないことなのですが。

楽しいお話なので、ぜひこの絵本読んでみてくださいね。


>タツさんへ
リンク&応援クリックありがとうございます。
わたしもクリックしておきましたよ。

お休み前の絵本とお話、よきパパでいらっしゃるんですね。
お子さんが大きくなってから、この時間が宝物のような時間だったと感じられるかも。
大変でも続けてくださいね(^。^)

投稿: めーべる | 2006年5月 3日 (水) 18時40分

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