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2005年11月 8日 (火)

赤木かん子氏講演会報告

10月に聴いた、子どもの本のガイドブックなどの著書が多く「本の探偵」としても活躍されている赤木かん子氏の講演会の内容を読み聞かせ仲間などにも共有してもらいたくて、わたしなりにまとめてみたものをブログにも載せておきます。聞き逃したところ、正確でないところもあると思いますが、ご容赦ください。皆様の参考になれば幸いです。

演題:                                   
 「ねえ、この本読んで!」
~誰のため?子どものため!子どもたちを取り巻く読書環境を考える~

  
・ 聴衆は40~50歳代・読み聞かせボランティア中心
学校の教室での読み聞かせの問題点は、子どもがその場から逃げることができないこと (聞き手が逃げない、読み手を拒否されないので読み手としてはとても楽)

読み聞かせをする大人の立場 (6つに分かれる)
1. プロ:図書館員、母子寮などの職員、役者
2. セミプロ:1と3の間、例えば、おはなし会などで不特定多数の子どもに読む
3. アマチュア:自分との信頼関係のある子どものみに読む
★ 1~3それぞれに、「うまい」「へた」がある
自分は今どこに入っているか? 将来どこに入りたいのか? 自覚すること!
うまいセミプロになるには、ボイス・トレーニングや体作りも必要
☆一番後ろの子の頭を飛びこすように声を届かす☆

子どもの本は子どものもの。面白い本かどうかは子どもが決める
・ 自分の好きな本を読み聞かせに持って行ってはダメ。(自分の好きな本を子供にも好きになってほしいと思うのは、自分に構ってほしいという気持ちの表れ)
・ 子どもに本を読むのは、その子を幸福にするため。
・ 本は子どもを幸福にする手段の一つに過ぎない。(やり方を間違えると、本を読んで子供を傷つけることもありえる。大人と子どもは対等でない。)
・ 大人がほめられること、見返りを求めるな!
・ 自分の声をテープに録り聞いてみる。 キャラクタータイプorナレーションタイプ
(声の質にあった本を選ばないと別の話になってしまう。)

かん子流おはなし会
 教室に本を並べて子どもに選ばせる。選ばれた本の担当の人が読む。
 どういうハウツーを使えばよいか。「おはなしのじゅうたん」などのツールの活用

ブック・セレクション
・ 相手が読んで面白い本を探して薦める。(自分が好きな本を相手に薦めるものではない)
・ 数冊選んで相手に薦める。選択権は最後は相手に返す。1冊に決めてしまうことは支配。
・ 力のある(選書がよい)学校図書館、公共図書館を作っておく。

90年代―時代の大きな変化
・バブル崩壊、Windows95・ケイタイの登場
・80年代 コミック中心 → 90年代 新しい活字文化の登場 (森絵都93年デビュー)
                
本のデザイン
・ 巷の活字のデザイン、書体、本の装丁など90年代を境に大きく変わり、
それ以前の本はほぼ全滅。
・ 新装版=字が大きいこと を示している

古典化
かつての名作もいまや現代古典 (古典は教養がないと読めない)
 例えば『くまの子ウーフ』『ぼくは王さま』『大どろぼうホッツェンプロッツ』
 『ズッコケ・・・』シリーズ 角野栄子 アーノルド・ローベル など
    ☆『くまの子ウーフ』は紙芝居へ
・ 外国の本は翻訳しなおせば使えるかも
・ 絵本も古典化している
・ 新しい描き手の登場。新しい作家の描いた新しい作品を知らないと子供に失礼

本には、リアル系と空想系がある
1.リアル系 が好きな子は本当にあった話の本しか興味を示さない(多数派)
2.空想系 
『ズッコケ』『少年探偵団』:心理描写・情緒がない、リアル系の子が読めるぎりぎりの空想の本
 
  
[参考資料]

1.

ウエズレーの国 Book ウエズレーの国

著者:ポール・フライシュマン
販売元:あすなろ書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

2.

ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった  /デヴィッド・シャノン/文と絵 清水奈緒子/訳 [本] ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった /デヴィッド・シャノン/文と絵 清水奈緒子/訳 [本]
販売元:セブンアンドワイ ヤフー店
セブンアンドワイ ヤフー店で詳細を確認する

3.

ぼく、ムシになっちゃった (世界の絵本コレクション) Book ぼく、ムシになっちゃった (世界の絵本コレクション)

著者:ローレンス デイヴィッド
販売元:小峰書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

1~3:「3種の神器」的絵本 どの学年でも受ける 
     それだけ大人は子どものことを見ていないと子どもが感じているということ

4.

ダンゴムシみつけたよ (ふしぎいっぱい写真絵本) Book ダンゴムシみつけたよ (ふしぎいっぱい写真絵本)

著者:皆越 ようせい
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

5.

ミミズのふしぎ (ふしぎいっぱい写真絵本 (3)) Book ミミズのふしぎ (ふしぎいっぱい写真絵本 (3))

著者:皆越 ようせい
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

4~5:低学年は変温動物が大好き。見せただけで大喜び。ビッグブックを企画

11.

しゃっくりがいこつ Book しゃっくりがいこつ

著者:マージェリー カイラー
販売元:セーラー出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  11 :1、2年生に間違いなく受ける。クラスによっては6年生も可

17.

たまごにいちゃん (ひまわりえほんシリーズ) Book たまごにいちゃん (ひまわりえほんシリーズ)

著者:あきやま ただし
販売元:鈴木出版
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  17:男の子の節目(小6、中3など)に読むとよい 

 17~20:テクニックなしで読める本、見ているだけで子供が幸せになれる本をビッグブック(3~4年生まで向き)化している。

18.

ありとすいか (名作絵本復刊シリーズ) Book ありとすいか (名作絵本復刊シリーズ)

著者:たむら しげる
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

19.

ふゆのよるのおくりもの (えほんとなかよし―ティモシーとサラのえほん) Book ふゆのよるのおくりもの (えほんとなかよし―ティモシーとサラのえほん)

著者:芭蕉 みどり
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

20.

はじめてのぼうけん〈1〉ぴょーん (はじめてのぼうけん (1)) Book はじめてのぼうけん〈1〉ぴょーん (はじめてのぼうけん (1))

著者:まつおか たつひで
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  20:7ヶ月の子どもから大喜び。子どもが一緒に飛び跳ねるので座らせておくこと

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