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2004年2月13日 (金)

斉藤惇夫氏講演会

今日は長年、福音館書店で絵本の編集(ピーターラビットの本など)に携わってこられた『冒険者たち』の作者、児童文学者の斎藤惇夫さんの講演会(読み聞かせボランティア対象)を聴きに行った。

演題は「子どもの成長と物語り体験」というもの。配布された資料には「本を生涯の友とする子どもに育てるために」ともなっていた。が、本題の絵本の話に入る前に、メディアが子どもに与える悪影響に関して、話がどんどん弾んでしまい、物語体験の話が大急ぎとなってしまったことが残念。ボランティアに対して、厳しいことをたくさん言われていたが、全般に話は面白く、爆笑の渦。

●日本のように規制なく子供がメディアにさらされている国はない。
●どんなことがあってもメディアを子守り代わりに使ってはいけない。
●両親・大人の生の声しか、育児には意味がない。(TV浸けによる発達障害は多々ある)
●ファミコンなども指先と目だけが働いて脳が働かない。ピアノの練習も楽譜を読むことと指先の訓練だけでは、音楽は奏でられない。本をたくさん読み、さまざまな感情を理解し、表現できないと音楽家にはなれない。(これは「にほんごであそぼ」にも出演されている音楽家である、妹さんの話)

●子どもたちにぜひ読んでやってほしい絵本、物語のリストが配られた。1年生になるまでにこのリストの絵本を70%以上読んでやっているのが親、50%以上で大人、30%以下しか読んでなければ虐待とのこと。 うちは斎藤さんの基準では、一応親かな? でも、「親と保育者と教師にぜひ読んでいただきたい物語」(小学高学年くらいで読めるようになる物語だと思う)はほぼ全滅・・・。この物語を読んで楽しいと思えない人は、心が疲れているので読み聞かせのボランティアなどはやめた方がいいとも。

子どもを取り巻く厳しい環境の中で、何をしてやればよいのか?

●はじめに子守唄わらべ歌ありき。(言葉自体の美しさ、やさしさ) 子どもが人として生きていくためには、親の抱擁と笑顔と語りかけをたっぷりと経験しておかなければならないが、この3つを併せ持っているのが、子守唄とわらべ歌。 

子供が本好きになるかどうかは、絵本の中で味わった楽しみの量による。子供は毎日本を読んでもらう権利がある→心のふるさとを作り上げる。少なくとも小学3年生まで(主人公になりきれる)は読んであげる。日常生活の体験で不足しているものを本で補う。

●ほんものの昔話をたくさん読んであげる。「人生」が語られている。(「やまなしもぎ」では長男・次男は自分に自信があるから、おばあさんや笹の声に耳を傾けず、失敗。)
 
●選書が決めて。児童文学の古典もたくさん読む。

●自分自身を磨く。こどものためにどんな本を選び、読んであげるかということは、結局絵本や物語を伝える側の人間としての豊かさの問題。

●図書館員と交流し、共に育つ。(勉強不足の図書館員は排斥)

●自分の心のなかにまず100冊のこどもの本の図書館を作る。

他に、

●本当に感動したら感想文など書けない。読書感想文は親が書いてでもこどもの心は守るべき。
●学校の中ではボランティアよりも担任の先生に読んでもらう方が、子供にとっては意味がある。担任が読み聞かせをしてくれるようになるようボランティアとして力添えをする、など。

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